三菱信託銀行からの永久劣後債に係る資金の返済について

平成12年12月15日
預金保険機構

理事長談話

(三菱信託銀行からの永久劣後債に係る資金の返済について)

1.

預金保険機構は、本日、三菱信託銀行が発行し、整理回収機構が引受け・保有している以下の永久劣後債(計1,500億円)について、同行からの返済(買入消却)の申出に応じることとした。

1)    金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律に基づく永久劣後債500億円
2)    金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律に基づく永久劣後債1,000億円

2.

本件については、同行より、東京三菱銀行との経営統合等も踏まえ、早期処分の原則に鑑み、返済の希望が寄せられていたものである。
当機構としては、同行からの申出に対して、11月に公表した「資本増強のために引受け等を行った優先株式等の第三者への売却処分又は公的資金の返済申出に対する当面の対応について」の方針に基づき、[1]銀行経営の健全性、[2]国民負担の回避、[3]金融システムの安定性の観点から慎重に検討を行った結果、特段の問題が認められないことから、法律で求められている早期処分の原則に基づき適当と判断したものである。
なお、本件は、銀行が早期健全化法によって資本増強された資金を返済する初めてのケースとなる。

(参考)三菱信託銀行・永久劣後債の概要等

1.対象となる永久劣後債の概要及び返済価格

(1)銘柄:三菱信託銀行株式会社第一回無担保コーラブル変動利付永久社債
                        (劣後特約付)

1)    発行総額:500億円
2)    発行価格:額面100円につき金100円
3)    :平成10年3月30日
4)    :毎年3月31日及び9月30日
5)    金利条件:円6カ月LIBORに以下の金利を加えた利率
            ・平成10年3月31日から平成15年3月31日まで1.1%
            ・平成15年4月1日以降については、 2.6%
6)    返済価格:額面100円につき100.004円(経過利子を除く)

(2)銘柄:三菱信託銀行株式会社第ニ回無担保コーラブル変動利付永久社債
                        (劣後特約付)

1)    発行総額:1,000億円
2)    発行価格:額面100円につき金100円
3)    :平成11年3月30日
4)    :毎年3月31日及び9月30日
5)    金利条件:円6カ月LIBORに以下の金利を加えた利率
        ・平成11年3月31日から平成15年3月31日まで1.75%
        ・平成16年4月1日以降については、 2.25%
6)    返済価格:額面100円につき101.807円(経過利子を除く)

2.返済予定日

平成12年12月22日

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