平成12年2月21日
預金保険機構
理事長談話
(東京三菱銀行からの永久劣後債に係る資金の返済について)
○ 預金保険機構は、本日、金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律(旧安定化法)に基づき平成10年3月に東京三菱銀行が発行し、整理回収銀行(現整理回収機構)が引き受けた永久劣後債1,000億円について、同行からの返済(買入消却)の申出に応じることとした。
○ 本件については、同行からかねてより同行の経営・財務状況の改善が進んだことを理由に返済の希望が寄せられていたものである。
当機構としては、同行からの申出に対して、1月に公表した「公的資金の返済申出に対する当面の対応について」の方針に基づき、[1]銀行経営の健全性、[2]金融システムの安定性、[3]国民負担の回避といった観点から慎重に検討を行った結果、特段の問題が認められないことから、旧安定化法で求められていた早期処分の原則に基づき対応することが適当と判断したものである。
本件は、銀行が旧安定化法によって資本注入された資金を返済する初めてのケースとなる。
(参考)東京三菱銀行・永久劣後債の概要及び返済条件
1 対象となる永久劣後債の概要
○ 銘柄 株式会社東京三菱銀行 第1回劣後特約付無担保変動利付永久社債
○ 発行総額 1,000億円
○ 発行価格 額面 100円につき金100円
○ 発行日 平成10年3月30日
○ 利払日 毎年3月30日及び9月30日
○ 金利条件 円6ヵ月LIBORに以下の金利を加えた利率
2 返済条件
○ 決済日 平成12年2月28日(予定)
○ 価格 額面100円につき100.560