第228回預金保険機構運営委員会議事要旨

日時 : 平成24年3月26日(月)  10時00分~11時27分

議決事項

1.預金保険料率を変更する件

預金保険の保険料率を以下のとおり変更すること。
(1)

預金保険の保険料率は、平成24年4月1日以降、次のとおりとする。

一般預金等 0.082%
決済用預金 0.107%
(2)

上記(1)にかかわらず、平成24事業年度内において、預金保険法第49条第2項各号に掲げる保険事故の発生、同法第74条第1項若しくは第2項に規定する金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分又は同法第102条第1項第2号若しくは第3号に掲げる措置を講ずる必要がある旨の内閣総理大臣の認定がなかった場合には、同事業年度に適用される預金保険の保険料率は、同事業年度初日にさかのぼって次のとおりとする。

一般預金等 0.068%
決済用預金 0.089%

この場合には、預金保険機構は、当該保険料率に基づく保険料について、上記(1)の保険料率に基づき平成24事業年度に既に納付された保険料との差額を計算し、同事業年度末日以降、遅滞なく当該差額を利息を付さずに還付する。

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    当機構の責任準備金は、平成8年度以降、欠損状態が継続した後、平成22年度にプラスとなり、平成23年度末には4,000億円程度の水準となる見込みである。内外の情勢については、これまでのところ我が国の金融システムは安定性を維持しているが、欧州の厳しい財政金融情勢や、その影響等に留意する必要がある。また、G20サミット等においては、納税者負担のない金融機関の破綻処理が求められている。金融機関の預金保険料負担をみると、預金保険料の業務純益等に対する比率はかなり高い水準が継続している。

    こうした事情を考慮した上で、まず当面の預金保険料率については、欧州の財政金融情勢等を踏まえ、金融システムの中核である預金保険制度を強固なものとして維持していく観点から、当面、すなわち3年間は、現行の実効料率である0.084%を維持することを基本的な考え方とする。

    次に預金保険料の受払方法についてであるが、金融機関は、前事業年度の対象預金等の営業日平均の残高に、実効料率0.084%の下での決済用預金及び一般預金等の保険料率を乗じた額の預金保険料を当機構に払い込む。そして当機構は、事業年度内に、金融機関の破綻が発生しなかった場合には、実効料率0.014%相当分を年度末以降、遅滞なく利息を付さずに返戻することとする。ただし、当該事業年度中に金融機関の破綻が発生した場合には、こうした返戻は行わない。

    ここで金融機関の破綻とは、(1)預金保険法第49条第2項各号に掲げる保険事故の発生、(2)同法第74条第1項もしくは第2項に規定する金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分、又は(3)同法第102条第1項第2号もしくは第3号に掲げる措置を講ずる必要がある旨の内閣総理大臣の認定、を指す。

    また、当該事業年度中に金融機関の破綻は発生しなかったが、「内外の金融市場における価格の急速な下落その他金融市場の状況の急速な悪化等から、預金保険機構の財政に相当の影響を与えることが見込まれる事態となった場合」には、そうした0.014%相当分について、当該事業年度の払戻しは行うが、翌事業年度の返戻は行わないこととする。

    中長期的な預金保険料率に関して、責任準備金については、基本的には、かつて生じた責任準備金の欠損状態という事態を回避し得る水準を目指して、平成24年度から概ね10年程度を目途に積み立てることとし、その具体的な保険料率のあり方等については、それまでの積立状況やその時点の内外の諸状況を勘案しつつ検討を進めることとする。

    以上の枠組みを前提として、平成24年度の料率について、(1)平成24年度の預金保険料は、前年度預金平均残高に0.084%を乗じた額とすること、(2)年度中に金融機関の破綻がなかった場合には、年度末以降、遅滞なく0.014%部分を返戻すること、破綻があった場合には返戻しないこととした保険料率案としている。

    なお、決済用預金と一般預金等の料率格差に関し付保預金1円当たりの保険料が均一となるように算定するとの考え方については、引続き維持することが適当であると判断し、対象預金等の動向等に基づく平成24年度適用の預金保険料率(決済用預金に係る保険料率及び一般預金等に係る保険料率)を算定した。

  • 「議決事項(案)1.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

2.金融安定化拠出基金の元本の取崩の件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    住専債権の回収に伴い生じた二次損失は1兆4,017億円で確定し、これを平成8年当初の方針どおり、国と民間が2分の1ずつ7,009億円を負担する。

    このうち民間の負担分を処理するため、金融安定化拠出基金の元本について総額4,233億円の取崩しが必要であり、今回は、第1次取崩額3,100億円(平成23年12月22日実施済)を差し引いた1,133億円(113,298,732,791円)を取崩し、株式会社整理回収機構に対し、特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進等に関する特別措置法第10条に基づく助成金の交付を行う。

  • 「議決事項(案)2.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

3.一般勘定から金融安定化拠出基金への繰入の件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    金融安定化拠出基金の元本取崩し後(取崩総額:4,233億円)、特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進等に関する特別措置法第9条第3項の規定に基づき、一般勘定から金融安定化拠出基金へ3,165億円(316,467,164,645円)の繰入を行う。

  • 「議決事項(案)3.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

4.金融安定化拠出基金からの交付決定済助成金の取消の件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    「議決事項2.」で付議した金融安定化拠出基金の元本の取崩しによる助成金交付により、住専債権の二次損失の2分の1の民間負担分の処理が終わる。そのため、これまでの運営委員会で議決をいただいた交付決定済助成金6,383億円から、交付済の助成金4,556億円と「議決事項2.」で付議した助成金1,133億円を差し引いた694億円(69,427,121,661円)は、株式会社整理回収機構に交付する必要がなくなることから、業務推進助成金交付要項第10条に基づき、交付決定を取り消す。

  • 「議決事項(案)4.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

5.平成24事業年度予算及び資金計画に関する件

  • 担当部長より、平成24事業年度収入支出予算の総額、債務負担行為、弾力条項、借入金の限度額等を定めた「予算総則」及び各勘定の「収入支出予算、資金計画」並びにその執行後の年度末財務状況見込について説明した。

    収入支出予算総額   財務状況見込
    (単位:億円、単位未満切り捨て)
    勘定 収入予算額 支出予算額   24年度
    利益金
    (△損失金)・
    責任準備金繰入
    24年度末
    責任準備金・
    剰余金
    (△欠損金)
    一般勘定 21,643 13,880 7,193 11,365
    危機対応勘定 7,148 7,152 84 2,650
    特定住宅金融専門会社債権債務処理勘定 11,210 11,141 69 69
    金融再生勘定 11,100 11,117 △ 142 △ 2,888
    金融機能早期健全化勘定 7,091 7,907 △ 795 14,870
    金融機能強化勘定 241,275 241,278 40 89
    被害回復分配金支払勘定 11 58 △ 47 △ 1
    企業再生支援勘定 30万円 631万円 △601万円 △1,906万円
    東日本大震災事業者再生支援勘定 30万円 93万円   △63万円 △79万円
  • 「議決事項(案)5.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

6.預金保険機構定款の変更に関する件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律施行令の一部を改正する政令が施行されることに伴い、金融機能早期健全化勘定における借入金及び預金保険機構債の発行限度額を、「4,000億円」から「金融機能早期健全化緊急措置法第十六条第一項に規定する政令で定める金額」に変更する。

  • 「議決事項(案)6.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

7.預金保険機構の金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律に基づく業務方法書の変更に関する件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律施行令の一部を改正する政令が施行され、金融機能早期健全化業務の終了の日を定める施行令第6条が第5条に改正されることに伴い、所要の規定の整備を図る。

  • 「議決事項(案)7.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

8.預金保険機構の犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律に基づく業務方法書の変更に関する件

  • 担当部長より、以下のとおり説明した。

    犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律第20条第1項に規定する割合を定める命令の一部を改正する命令が施行されたことに伴い、口座名義人の事後的な救済のために金銭を留保する割合を「100分の100」から「100分の10」に変更する。

  • 「議決事項(案)8.」について、運営委員に対し、質問・意見を求めたうえで審議を行い、原案どおり議決された。

報告事項

1.平成24年度業務方針等について

  • 委員長より、平成24年度の業務方針のポイント等について以下のとおり報告した。
    (1) 改正預金保険法の施行等を踏まえ、金融機関における付保預金の円滑な払戻しのための体制整備等のフォロー、特定回収困難債権の買取りの実施を明記。
    (2) 日本振興銀行の破綻処理について、再生債権者への弁済や精算払の実施を明記。

以上

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