第七章 預金等債権の買取り

(預金等債権の買取り)

第三十七条    機構は、第二十一条第一項に規定する場合(第一種保険事故の発生した金融機関の預金者等の保護のため必要があると認める場合を含む。)には、委員会の議決を経て、同項各号に規定する保険事故に係る預金等債権(預金者等が当該保険事故の発生した金融機関に対して有する預金等(第七条第二項第二号から第九号まで及び第十八条第二項各号に掲げる預金等を除く。)に係る債権であって、担保権の目的となっていないものをいう。以下この章において同じ。)の買取りをすることを決定することができる。
2    預金等債権の買取りは、次条第一項又は第二項の規定により公告した買取期間内に、前項の保険事故に係る預金者等が有する預金等債権を、その請求に基づいて、概算払額に相当する金額で買い取ることにより行うものとする。
3    前項に規定する概算払額は、機構が預金者等から買い取る預金等債権の額から、保険事故が発生した日から当該買取りの日までの期間に対応する次に掲げるものの額を控除した額に、第九項の規定により機構が定める率(以下「概算払率」という。)を乗じて計算した金額とする。
一    利息
ニ    収益の分配
三    定期積金契約に係る給付補塡金
四    掛金契約に係る給付補塡金
五    第十八条第三項第七号に規定する長期信用銀行債等の金額から払込金の合計額を控除した金額に相当するもの
4    前項の規定により概算払額を計算する場合において、その額に五十銭未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、その端数を一円に切り上げるものとする。
5    第七条第二項第一号に掲げる預金に係る債権について、第三項の規定により概算払額を計算する場合において、外国通貨の補助通貨単位の額に〇・五単位未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、〇・五単位以上一単位未満の端数があるときは、その端数を一単位に切り上げるものとする。
6    前項の概算払額を計算する場合において、外国通貨を本邦通貨に換算するときは、保険事故の発生した日以後における外国為替の売買相場を勘案して機構が定める換算割合により換算するものとする。
7    第四項の規定は、前項の規定により外国通貨を本邦通貨に換算する場合について準用する。
8    第十七条第三項から第五項までの規定は、第二項の規定による買取りに係る概算払額に相当する金額の支払(次条第一項第三号において「概算払額の支払」という。)について準用する。
9    機構は、第一項の決定をする場合においては、委員会の議決を経て、当該決定に係る買取りの概算払率を定めるものとし、当該決定について内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けるものとする。
10    前項の概算払率を定める場合には、第一項の決定に係る金融機関の財務の状況に照らし、当該金融機関について破産手続が行われたならば当該金融機関に係る預金等債権について弁済を受けることができると見込まれる額を考慮し、機構の資産の効率的な利用に配意するものとする。
11    機構は、第一項の規定による預金等債権の買取りを行うときは、当該買取りの対象となる預金等債権の譲渡に関し、あらかじめ当該金融機関の承諾を得るものとする。
 

(買取りの公告等)

第三十八条    機構は、前条第九項の認可を受けたときは、速やかに、委員会の議決を経て、次に掲げる事項を定め、これを当該認可に係る概算払率とともに公告するものとする。
一    預金等債権の買取りに係る買取期間
ニ    預金等債権の買取りに係る買取場所
三    概算払額の支払方法
四    預金等債権の買取りの取扱時間
五    預金者等が預金等債権の買取りの請求をする際に機構に対し提出又は提示をすべき書類その他のもの
六    その他機構が必要と認める事項
2    第十四条第二項から第四項までの規定は、前項の規定により公告した買取期間を変更する場合について準用する。
3    第十二条第二項の規定は、第一項に規定する事項を定めた場合及び前項において準用する第十四条第二項の規定により買取期間を変更した場合について準用する。
 

(買取りの公告の方法)

第三十九条    第二十二条の規定は、前条第一項又は同条第二項において準用する第十四条第四項の規定による公告を行う場合について準用する。
 

(買取りの手続)

第四十条    機構は、預金者等から預金等債権の買取りについての請求を受けるときは、第一号に掲げる預金等債権買取請求書を提出させ、第二号及び第三号に掲げる書類等を提出又は提示させるものとする。ただし、預金者等が提出又は提示できない書類等があることにつき、やむを得ない事情があると機構が認めるときは、この限りでない。
一    預金等債権買取請求書
ニ    預金者等につき、第二十三条第一項第三号イからニまでに掲げる者の区分に応じそれぞれ同号イからニまでに定める書類
三    その他機構が必要と認める書類その他のもの
2    第二十三条第二項から第四項までの規定は、前項に規定する請求について準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「同項第三号イ」とあるのは「第二十三条第一項第三号イ」と、同条第四項中「から第三項まで」とあるのは「並びに第四十条第二項において準用する第二十三条第二項及び第三項」と、「第一項中」とあるのは「第四十条第一項中」と、「保険金支払請求書」とあるのは「預金等債権買取請求書」と、「から第四号まで」とあるのは「及び第三号」と、「同項第三号イ」とあるのは「第二十三条第一項第三号イ」と、「同項第三号ロ」とあるのは「第二十三条第一項第三号ロ」と、「同条第二項」とあるのは「第四十条第二項において準用する第二十三条第二項」と読み替えるものとする。
3    機構は、第三十八条第一項又は同条第二項において準用する第十四条第四項の規定により公告した買取期間内に預金者等が第一項の請求をしなかったことにつき災害その他やむを得ない事情があると機構が認めるときは、第三十七条第二項の規定にかかわらず、当該買取期間経過後であっても、当該預金者等の預金等債権の買取りをすることができる。
4    第一項第一号に掲げる預金等債権買取請求書の様式については、機構がこれを定めるものとする。
5    機構は、第一項及び第二項において準用する第二十三条第二項から第四項までに規定する請求書及び書類等の提出又は提示については、書面の提出又は提示に代えて、電子情報処理組織を使用する方法により提供させることができる。
 

(買取りに係る債権の行使方法)

第四十一条    機構は、預金等債権の買取りをすることにより当該預金等債権を取得したときは、当該買取りに係る保険事故の発生した金融機関に対する債権者として、その債権の保全及び行使のため必要と認める措置を講じ、かつ、その債権の全部又は一部について回収の見込みがあるときは、回収に努めるものとする。
 

(精算払)

第四十二条    機構は、第三十七条第二項の規定により買い取った預金等債権の回収をした場合において、当該回収によって得た金額から当該買取りに要した費用の額を控除した金額が、当該買取りに係る概算払額に相当する金額を超えるときは、その超える部分の金額を当該預金者等に対して支払うものとする。
2    前項に規定する費用は、次に掲げるものとする。
一    預金等債権の買取りをするために機構がした借入金の利息
ニ    預金等債権の買取りをするために機構が要した事務取扱費
三    前項の規定による支払(以下「精算払」という。)をするとした場合に当該精算払のために機構が要すると見込まれる事務取扱費
3    第三十七条第四項の規定は、第一項の規定により精算払の金額を計算した場合について準用する。
 

(精算払に係る公告)

第四十三条    機構は、精算払をするときは、あらかじめ、委員会の議決を経て、支払額、支払期間、支払の方法その他機構が必要と認める事項を定め、これを公告するものとする。
2    機構は、前項の規定による公告を行う場合には、官報への掲載その他適当と認められる方法により公告するものとする。
3    第十二条第二項の規定は、第一項に規定する事項を定めた場合について準用する。
 

(精算払の手続)

第四十四条    機構は、預金者等に対して精算払をする場合において、支払のために機構が必要と認めるときは、預金者等(第二十三条第二項に規定する法定代理人等及び同条第三項に規定する代理人を含む。)から機構が支払のために必要と認める書類等を提出又は提示させるものとする。
2    機構は、前条第一項の規定により公告した支払期間内において、精算払をするものとする。ただし、機構がその支払期間後に精算払をすることにつき、相当と認めるときは、この限りでない。
3    機構は、第一項に規定する書類等の提出又は提示については、書面の提出又は提示に代えて、電子情報処理組織を使用する方法により提供させることができる。

ページトップへ戻る