預金保険機構中期目標(平成26~28年度)

平成26年4月1日
平成27年4月1日改訂
預金保険機構の使命

預金保険機構は、預金者等の保護及び破綻金融機関に係る資金決済の確保を図るため、預金保険制度を確立し、信用秩序の維持に資する、との預金保険法の目的達成に向けて、預金保険制度を適切に運用すること等(注)を使命としている。

(注)

預金保険機構は、金融機関が預金等の払戻しを停止した場合に必要な保険金等の支払いと預金等債権の買取り、破綻金融機関の処理のために行う合併等に対する資金援助・金融整理管財人による管理・業務承継等、特定回収困難債権の買取り、金融危機対応措置並びに金融機関等の資産及び負債の秩序ある処理に関する措置等を行っている。

この他、金融機能強化法に基づく公的資本増強業務や振り込め詐欺救済法に基づく各種公告業務等も担っている。

 
預金保険制度を取り巻く環境と当面の課題等
(国内外の金融情勢)

リーマン・ブラザーズの破綻等に端を発した世界的な金融危機においては、欧米を始め各国で様々な危機対応策が講じられたが、その後、総じて金融情勢が落ち着きを取り戻すにつれて、危機対応から平時の対応への移行が進んでいる。また、危機の再発防止に向けた金融規制・監督の改革も国際合意やそれに対応した各国での制度化への取組みが進むなど進展をみている。

我が国金融システムにおいては、先般の危機の影響は限定的であり、全体として安定を保ってきている。こうした中、金融機関には、デフレ脱却と企業・経済の持続的成長を図っていくため、金融仲介機能を一層発揮することが求められている。

また、近年、金融に関連した犯罪の巧妙・悪質化への対応や、反社会的勢力による被害の防止に向けて金融機関と反社会的勢力との関係を遮断するための取組みが従来以上に強く求められている。

さらに、東日本大震災による様々な影響への対応も引き続き重要な課題となっている。

(預金保険機構を巡る状況と対応)

前述のような金融情勢のもとで、金融セーフティネット運営主体である預金保険機構としては、金融機関の破綻処理への対応力を維持・強化することが引き続き極めて重要な課題となっている。また、資本増強措置についても適時適切に対応していく必要がある。

さらに、市場型の金融危機への対応として、平成25年6月に預金保険法等が改正(平成26年3月施行)され、「金融システムの安定を図るための金融機関等の資産及び負債の秩序ある処理に関する措置」が導入されたことから、態勢整備を進めるとともに対応力の強化に努める必要がある。

加えて、より実効的で調和のとれた預金保険制度を目指す国際的な動きが進んでおり、国際的な金融システムの安定に貢献するため、海外関係機関との連携・協力をより一層進めていく必要がある。

また、昨今、金融機関と反社会的勢力との関係遮断の気運が高まっており、その実効性を高めるため、従来から培ってきた経験を活かして効果的な対応を図っていくことが求められている。

 
平成26~28年度を対象とした中期目標

預金保険機構は、こうした様々なニーズに対応するための新たな業務が増えていることから、従来からの業務も含めて効率性を十分に配慮しながら業務運営を行っていく必要がある。

以上を踏まえ、業務を進めていくに当たっての指針として、以下のとおり平成26~28年度を対象とした中期目標を定め、業務遂行・改善の基本的方向付けを行うものとする。

(預金者保護への取組みと金融機関の破綻処理等)
1.

関係当局等との密接な連携を強化しつつ、過去の破綻処理の経験や実務訓練等で把握した諸課題への検討を踏まえてあらゆる事態に対応した金融機関の破綻処理態勢を整備・強化する。特に名寄せや金融整理管財人業務等に用いる破綻処理業務システムについて、確実・円滑な業務処理の実現に向けて、機構横断的にその運用体制の整備を進めるとともにシステムの改善を図る。

金融機関における平時の体制整備等に係る対応状況のフォロー及び働きかけに努め、関係各部協力し、各金融機関に対し必要な助言を行う。

さらに、平成25年6月の預金保険法の改正により、新たに業務として追加された倒産法上の管財人等業務について、所要の検討を進める。

2.

破綻金融機関等から買い取った資産(債権・株式等)の適切な管理・処分を行う。

協定銀行が行う整理回収業務を支援するとともに、破綻金融機関の経営者等に対する責任追及業務を適切に実施する。

3.

平成25年6月の預金保険法等の改正により、市場型金融危機への対応として金融機関等の資産及び負債の秩序ある処理に関する措置が導入され、預金保険機構は危機対応の執行において重要な役割が与えられたことから、関係当局等と連携しつつ態勢整備を進め、対応力の強化を図る。

(資本増強関連業務への対応)
4.

資本増強については、東日本大震災に関する金融機能強化法の改正による特例も含め、申請金融機関、関係当局との間で適切に対応する。また、資本増強のために引き受けを行った優先株式等の管理を適切に行い、円滑な処分に努める。

(金融業務支援への対応)
5.

金融機関が保有する特定回収困難債権の買取・回収業務を着実に実施するとともに、金融機関と反社会的勢力との関係遮断に関する要請が強まっていることを踏まえ、特定回収困難債権の買取制度のより積極的な活用を推進する。また、金融機関からの照会に応じて反社会的勢力に係る情報を提供するとともに、当該情報を収集・保管するための仕組みの構築を進める。

6.

振り込め詐欺等被害者救済手続に係る公告業務等を、被害者の救済に貢献する観点から適切に実施する。

(国際的な金融システム安定への貢献)
7.

国際預金保険協会(IADI)の活動へ積極的に参画する。

8.

海外預金保険機関等との連携強化に努め、我が国の預金保険制度や預金保険機構の業務の更なる改善を図るとともに、各国の預金保険制度の強化等を支援することにより国際的な金融システムの安定に貢献する。

9.

預金保険制度に関連したグローバルな改革状況を踏まえた調査研究活動を行う。

(関係会社との連携・協調)
10.

関係会社と連携・協調を図り、必要な指導・助言等を行う。

(健全かつ適切な業務運営等)
11.

預金者及び国内外の関係者に対する情報発信の充実を図る。

12.

預金保険機構の財務の健全化及び財務に関する業務の合理化を確実に推進するとともに財務状況の分かりやすい情報開示を行う。

13.

コンプライアンスや事務リスク等の管理のために必要な態勢を確立する。

14.

地震等災害発生時に、優先的に実施する業務を継続するための体制整備を図る。

15.

組織体制等においても、環境変化に対して、的確かつ効率的に対応する。

 
各年度の業務方針との関係

各年度の業務方針は、この目標とその時点での状況及び前年度以前の業務方針の実施状況や評価を踏まえて策定する。

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