(2)金融整理管財人業務

イ. 破綻金融機関に対する処分の決定

金融機関の経営が悪化したとき、金融庁長官(注)は、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分を行うことができます。

(注)

対象金融機関が労働金庫又は労働金庫連合会である場合には、金融庁長官及び厚生労働大臣が、また、株式会社商工組合中央金庫である場合には、金融庁長官、財務大臣及び経済産業大臣がそれぞれ処分を行うことができます。

この決定を行う要件は、次の①~④の状況のいずれかに該当し、かつ(ア)、(イ)のいずれかに該当することです。
債務超過と認める場合
預金等の払戻しを停止するおそれがあると認める場合
預金等の払戻しを停止した場合
金融機関からの申出を受けて債務超過が生ずるおそれがあると認める場合
 
(ア) 当該金融機関の業務の運営が著しく不適切であること
(イ) 当該金融機関について、合併等が行われることなく、その業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、当該金融機関が業務を行っている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること

金融機関は、債務超過の場合又は預金等の払戻しを停止するおそれがあるときは、金融庁長官にその旨を届け出ることが義務付けられています。

ロ. 金融整理管財人による管理

破綻金融機関の管理は、金融庁長官により選任された金融整理管財人が行うこととなります。

破綻金融機関を代表し、業務の執行や財産の管理・処分を行う権利は、金融整理管財人に専属します。また、金融庁長官の求めに応じて、破綻金融機関の業務及び財産の状況等に関する報告や経営に関する計画を作成し、破綻金融機関の業務の暫定的な維持・継続を行う一方で、救済金融機関等への迅速な事業譲渡等を目指したり、旧経営者に対する経営破綻の責任を明確にするための民事上の提訴や刑事上の告発も行います。

なお、弁護士、公認会計士又は金融実務精通者以外に、預金保険機構も預金保険法により法人として金融整理管財人に選任されることがあります。

ハ. 民事再生法の適用

保険事故発生時以降は、民事再生手続開始の申立てを行い、裁判所の監督のもとで、付保預金や健全資産を救済金融機関等に譲渡するとともに、付保預金以外の預金や債権について、破綻金融機関の財産の状況に応じて弁済を行うことが想定されています。

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